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カテゴリ:韓国文学( 6 )

最近読んだ韓国文学&エッセイ

久しぶりの投稿です。
最近は韓国語の勉強を兼ねて韓国語の書籍を読むようにしています。最近読んで気に入った書籍を紹介します。
一冊目は、韓国映画には欠かせない俳優ハ・ジョンウのエッセイ「걷는 사람,하정우」(歩く人、ハ・ジョンウ)。
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 映画俳優、監督さらには画家として活躍するハ・ジョンウですが、実は一日3万歩歩くほどの「ウォーキングマニア」。仕事でもソウル江南から弘大まで歩くそうです。
エッセイでは、ウォーキングにはまるようになったきっかけやその効用、さらに俳優や監督としての心構えなど、人間ハ・ジョンウの魅力を感じることができます。
とにかく歩く、歩く、歩く。どこかに行くにも「何万歩になるかな」と考えるほどのウォーキングマニア。映画俳優もしくは芸能人だと、どこか破天荒な生き方をしていると思われがちで、彼も普段から歩いているというと「意外と真面目な生活をしているんですね」と驚かれるという。
 優れた芸術作品は、安定した生活や社会からの逸脱から生まれると考えがちですが、ハ・ジョンウは「優れた作品は、規則正しい生活から生まれる」と言います。
 彼は「一生芝居をしたい。そのためには規則正しい生活で自分の体を良い状態にしておかなければいけないから。良い時も悪い時もあるだろうが、惑わされず絶えず演技をすることだ」といいます。
 それ以外にも真摯な言葉が並び、俳優ハ・ジョンウのファンになること間違いなし。特に「神と共に」に出演した理由は、なるほど~と思いました。
 実はこの作品は、ソウルで1,2とも見たのですが、1000万人を動員するほどのヒット作という理由が分かりませんでした(つまりそれほど面白とは思わなかったということ)。本書を読んで、監督の意図を知り、もう一度見直したいと思いました。今夏には日本公開されるらしいので、見たいです。



 もう一冊は、私が好きな作家チョン・ガンミョンさんの「그믐,또는 당신이 새계를 기억하는 방식」(晦日、あなたが世界を覚える方式)です。
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 チョン・ガンミョンさんはまだ日本ではあまり知られていませんが、韓国ではベストセラーを連発する人気作家です。一昨年出版した「우리의 소원은 전쟁」(私たちの希望は戦争)は、北朝鮮崩壊後の朝鮮半島の混乱の中で、麻薬取引をめぐる元北朝鮮の特殊工作員と犯罪組織の攻防を描いたアクションエンターテインメントです。読みましたが面白かったです。訳す準備はできています102.png
 で、「그믐」ですが、高校時代に同級生を殺してしまった少年と同級生の女子高生、殺された同級生の母親の3人の事件後の関係が描かれます。現在と過去が入り混じりながら話は進みます。ラストは衝撃的ですが、全体を通して人は見たいものしか見ない、信じたいものしか信じない、真実はどこにもなにのではと思わされる、不思議な読後感のある作品です。
 ソウルの書店で平積みになっていたので新作かと思って購入したら、2015年の作品でした。重版を重ねて今でも売れているということで、チョン・ガンミョンさんの人気をあらためて実感しました。


by fwik0767 | 2019-02-12 12:09 | 韓国文学 | Comments(0)

韓国小説「根の深い木」

韓国語の勉強のため韓国の小説を読むようになりました。勉強のために読み始めましたが、最近の韓国文学はジャンルも多様で面白い作品も多いです。そんな中、以前はあまり理解できなくて途中であきらめた作品もあることに気づきました。その一つが、韓国ドラマ「根の深い木‐世宗大王の誓い‐」の原作「根の深い木」です。ハングルを創った世宗大王とハングル誕生の歴史をミステリアスに描いて、ベストセラーになりました。ドラマは面白かったのですが、小説は昔の言葉が多い上に登場人物も多く挫折したのでした。今回は最後まで読了したいと思います。
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by fwik0767 | 2018-08-07 12:54 | 韓国文学 | Comments(0)

チェ・ウニョン作家「私が女性だけを主人公にする理由」

最近の韓国文学の特徴が女性作家の活躍です。カン・ドンウォン&イ・ナヨンが主演した映画「私たちの幸福な時間」のコン・ジヨン作家や、これまたカン・ドンウォン&ソン・ヘギョ主演の映画「ドキドキ僕の人生」のイム・エラン、そして「菜食主義者」で英国ブッカー賞を受賞したハン・ガンなどベストセラーには女性作家の作品が並びます。そんな中、若い人に人気なのが「ショウコの微笑」で知られるチェ・ウニョン作家です。チェ作家の作品は女性主人公が多く、女性同士の友情や時には愛を淡々と描きながら、読んだ後に「自分もこんな感覚があったな」と思わせてくれる不思議な魅力があるところです。
 今年夏には、小説集「私に無害な人」を発表しました。タイトルとは真逆の相手を傷つけたり、互いに傷つけ合ったりする女性主人公たちが登場します。読みやすいので韓国吾を勉強したばかりの人も読みやすいと思います。「ショウコの微笑」は来年、クオンから日本語版が出版されます。
 ↓チェ・ウニョン作家のインタビューです。字幕もありますが訳してみました。



「こんにちは、私は小説家チェ・ウニョンです。今回、小説集『私に無害な人』を出版しました」

Qタイトルにはどういう意味がある?
「少しアイロニーですが、私には無害な人は存在しないという話をしたかったです。私たちは簡単に『あの人は私に迷惑をかけない人なの』といいますが、それだけその人が自分に気を使ったり、自分がつらい場合が多いということだと思うので、そんな錯覚をしている人たちがこの小説にはたくさん登場するので、こんなタイトルをつけました」

Q小説の主な内容は?
「ほとんどが10代後半から20代はじめを生きている女性が中心のストーリーです」

Q女性が主人公の小説を書く理由は?
「女性が主人公の小説が面白いし好きなので、私も小説を書く時、『自分が面白いものを書こう』と思うので、女性のストーリーをたくさん書いていますし、一方では
女性の心情を表した作品が多くないので、そんな意味で私も書いてみようと思っています。

Q女性だけが主人公の作品を書く理由は?
「女性はコピーの対象ではなく、自分なりの観点や視覚を持った存在だということを込めた作品がそんなに少ないのかというストーリ-です。韓国社会では権力を持っている政治家やマスコミも同じだと思います。そして企業家もほとんどが男性の場合が多いです。そんな不安定な労働環境に置かれた人々の中でも大部分が女性だと思います。
 これから先、書いていれば、男性のストーリーテラーも出てくると思います。主人公にもなると思います。今は私が書きたい女性の話が多いので、しばらくは男性主人公はないと思います」

Q現代を生きる女性にいいたいことは
「女性たちは自分自身に厳しいだけでなく、ほかの女性にも厳しい場合が多いようです。女性主義的な価値観を持って生きているとしても、むしろそういう理由で女性主義を知らなかったり、自分と考えがあわない女性に厳しく対応する場合が多いようです。女性に寛大になることは本当に難しいです。それが女性主義の特徴だと思います。私たち女性が互いに寛大な気持ちを持てたらいいと思います」

Q女性中心の作品を拒否する人たちに
「私たちは互いの意見を聞く努力をしないといけないと思います。互いの話を。互いの話を判断し評価し、苦痛を比べながら線を引くのではなく、苦痛の競争をして誰がより苦痛を受けたか証明するのではなく、『あなたの話が出た時、私には聞く気持ちがある』ことを互いに示してほしいですし、女性の話がたくさん出たなら、『ああそんな話もあるんだな、分かった。聞く準備はできている』と聴いてくれれば、女性でなく男性でも、ほかの経験をした人の話を聞いた時、同じように聞くことができる道が生まれると思います。私たちが持っている権利は限定されているので、分け与えると考えるのではなく、女性とか少数者の権利が認められてきたならば、それだけ全ての人間が受容できる人間の権利も一緒に認められるのではないかと思います」

Q読者にいいたいことは?
「私の手を離れた作品にこれ以上未練はありません。読者が読んでくれたことについて私が道を示すことはできません。だから自由に読んでいただき、最大限面白いとうれしいです」




by fwik0767 | 2018-08-04 21:29 | 韓国文学 | Comments(0)

「CHEKCCORI」に行ってきました

「韓国と本でつながる」拠点とsてい「CHEKCCORI~韓国の本とちょっとしたカフェ~」が東京・神保町にオープンんしたと聞いたので行ってきました。

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地下鉄神保町駅のA5番出口から出てすぐです。1階のそば屋さんを目印にすると分かりやすいです。

店内には韓国の小説やエッセイ、漫画などさまざまな本がありました。中でも驚いたのは韓国ミュージカルの歴史をつづった「한국 뮤지컬사」(History of The Korean Musical)が置いてあったこと。
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百科事典並みの分厚さと大きさなのですが、それだけに韓国ミュージカルの歴史も詳しく紹介。
ミュージカルだけでなく、韓国の伝統舞踊とミュージカルの関係、日帝時代の演劇などの舞台芸術の状況、ミュージカルが入ってくる前のエンタメなど韓国のエンタメの歴史を全方位で紹介しています。
まさかこの本が置いてあるとは思わず、一人でにんまり。なかなかやります、チェッコリ。
(ちなみに我が家にはあります)

さて本題の朗読会です。
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イム・ジュヒさんは韓国語ジャーナルやNHKワールド(韓国語)のナレーションで有名です。流れるような声が心地よいです。いつか私もイム・ジュヒさんのように話したいと思っているのでがなかなか道のりは遠いです。

朗読の声が素敵なのはもちろんですが、朗読意外でも会場の緊張をほぐそうとしてくれるなど気さくな方でした。今日は3作品を読んでくれました。
한용운 「사랑하는 까닭」
신경림 「 갈대」
최숙희「 너는 기적이야」(絵本)
どれも素敵な作品でした。
文章の意味を考えながら、インとね―ションや間を考えていることが伝わってきて、自分が読む時もそういう部分を気にするようにしようと思いました。
さらに、韓国語は日本人が使わない口の動きをするので、声を出して韓国語を読むことは美容にもいいそうです。リフトアップですよ。ほうれい線もなくなるかも。
頑張って読むぞ~。

チェッコリを運営しているCUONの金承福社長もいらっしゃっていて、「朗読会を定期に開いて、朗読大会もやりたい」とおっしゃっていました。実現するといいですね
by fwik0767 | 2015-07-12 21:54 | 韓国文学 | Comments(2)

평혜영作家の「선의 법칙」と「스스로 빛나는 배우를 찾습니다」

先日ソウルで買ってきた本です。

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韓国で最も権威がある「李箱文学賞」の受賞者でもある女性作家편혜영作家の新作「선의 법칙」(左)とCJ E&Mのキャスティングチームによる「스스로 빛나는 배우를 찾습니다」の二冊。

선의 법칙は作家を信じて購入したのですが、まだ読み始めたばかりですが面白いです。
火事で父親を亡くしたユン・セオと妹が謎の死を遂げたシン・ギジョンの二人が主人公(女性)。
二人のそれぞれの事件が章ごとに交互に展開するのですが、思い通りに行かない人生の悲哀だけでなく、肉親死の謎を解き明かすミステリーの要素もあり読んでいて飽きさせません。
それぞれ交わることがないと思われる二人の人生がどう絡んでいくのか楽しみです。


もう一冊はまったく毛色ががらっと変わり、韓国エンタ業界に君臨するCJ&E Mによる俳優ノウハウ本です。
俳優としての心構えから、仕事がない時の過ごし方、オーディションに対する心構えなど実践的なアドバイスがてんこ盛り。俳優や映画監督、有名PDのインタビューも掲載。
俳優を目指す若者が増えているからでしょうか、実用書部門でベストセラーとなっていました。
文書は平易なのですぐ読めそうです。韓国の俳優養成の一端が垣間見られて興味深い一冊です。
by fwik0767 | 2015-06-25 12:09 | 韓国文学 | Comments(0)

1029「降りられない船」ウ・ソックン×中沢けいトークショー

今年4月に起きた韓国船「セウォル号」沈没事故の背景と原因を考察した「降りられない船 セウォル号沈没事故からみた韓国(原題・내릴 수 없는 배)」(ウ・ソックン著)の日本語版発売を記念して、東京新保町の三省堂書店で著者のウ・ソックンさんと作家中沢けいさんのトークショーがありました。


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著者のウ・ソックンさんは経済学者で、韓国でのワーキングプアや非正規雇用の問題を指摘した「88万ウォン世代」という本で有名です。

「降りられない船」は韓国では、事故から3カ月後に緊急出版され、沈没事件を扱った初めての本だそうです。

ニュースでは船の過積載や船員が乗客の救助義務を怠ったことなど直接的な原因ばかり取り上げられていましたが、著書ではそもそもなぜ危険な船に高校生が乗っていたのか、危険な船がなぜ運航していたのか、なぜ高校生たちは逃げなかったのかなど、これまでほとんど指摘されて来なかった事件の背景に切り込んでいます。

船を使った修学旅行が国策だったのいう指摘は驚きました。韓国では2007年からの原油の高騰に加え、格安航空、高速鉄道の発達などで船の需要は大幅に減少します。零細企業が多い船会社を助けるため、国はフェリーによる修学旅行で需要を掘り起こそうとしました。
さらに過度な民営化で、安全対策が国から民間企業に委譲され、結果安全対策が後回しになったこともあったそうです。
本文に「韓国は大事故が起きるたびに、安全と反対方向に進む」という一文が衝撃でした。
事故が起きるたびに政府は安全対策の責任を回避するシステム作りに終始するそうです。それを「災害資本主義」と名付けていました。国民が感情的になり、関係者の責任追及に躍起になっている間を縫って、政権がやりたかった政策を推し進めるというものです。
韓国が安全対策が後手に回るのはこうした環境があるのだと納得できました。

ソックンさんは著書の最後で「子供たちに船に乗らないように教え、乗ってしまったら降りられるような知恵を身につけさせないといけない」と語ります。セウォル号で犠牲になった高校生の多くは「動くな」という船内放に従い犠牲になりました。大人の言うことを疑えというのではなく、自ら考え判断する知恵を身につける教育に変えるべきだと訴えます。

トークショーは著書の内容に従ったものなのですが、印象に残った言葉がありました。

数日前にセウォル号の船長に死刑が求刑されたのですが、参加者から「死刑というのは違和感を感じるがどう考えるか」と言う質問がありました。
ソックンさんは「船長は非正規で、船長としての権限がありませんでした.それでも死刑にするなら、彼を船長にする制度を作った人間も死刑にすべきです」「検察は死刑を求刑したが、裁判所が死刑判決をだすとは思いません。司法は独立しており、そこまでおかしな判決をだすことは内でしょう」と語りました。
(ならば某新聞社のソウル支局長起訴の判決はどうなるのか質問したかった)

冷静沈着な語り口の中で分かりやすく、しかし鋭い語り口が印象的でした。静かな怒りを感じました。
一読お勧めです。

韓国語版はとても簡単な韓国語で書かれているので、韓国語を勉強している人は韓国語で読んでみては。
いい教材になると思います。
by fwik0767 | 2014-10-30 14:47 | 韓国文学 | Comments(0)


ミュージカルや文学、韓国語など韓国カルチャーについて語ります


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